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ファースト・状況説明会
ファースト社員は全員、処分保留にて釈放
 2008年9月10日、株式会社ファーストは東京・日本橋にある同社本社内にて、商標法違反に対する状況説明の記者会見を行なった。説明会にはファースト弁護団・藤田正人氏だけではなく、前日に処分保留にて釈放されたばかりの株式会社ファースト代表取締役社長・大島享氏、同社取締役統括本部長・高田賢治氏が参加し、事件の経緯や詳細、記者からの質疑応答を行なった。
業界を騒然とさせた事件の概要が明らかに
 会見はまず、株式会社ファーストの代表取締役社長・大島享氏の挨拶からスタート。「商標法違反事件の被疑者として逮捕され、業界を含めお騒がせしたことをお詫びしたい」と語った。続いて、ファースト弁護団・藤田正人氏から事件の経緯が説明された。

 気になる事件の経緯は、以下の通りだ。平成20年7月、株式会社ファーストが開発・販売した『ザ・ゴルフ-30』に、東芝の商標が付された偽造ICチップが取り付けられているのが見つかった。捜査本部は、これをメーカーおよび販社の犯行として7月29日に強制捜査を行ない、同社常務取締役・大島勇樹氏を含むファースト関係者4人と販社関係者4人を、8月3日に大島享氏を逮捕した。逮捕後に行なわれた会見では、ファースト側は一切の関与を否定。実際にその後に行なわれた捜査でも同社の関与を裏付ける証拠は出てこなかった。しかし、警察側は「さらなる調査が必要」という理由で、8月18日にファースト関係者4名は再逮捕(1名のみ釈放)された。そして、逮捕から1ヶ月以上経過した9月8日に、ファースト関係者は全員が処分保留で釈放となったというものだ。

 弁護団の藤田氏は、「今回の事件は、完全に警察の見込み捜査によると誤認逮捕」「現在は処分保留で釈放だが、今後捜査が進めば不起訴処分になる見通し」と語った。また、その後に行なわれた質疑応答によって、事件の概要および今後の見通しが明らかになっていった。主な質疑応答の内容をまとめると以下の通り。ファースト社員以外に嫌疑をかけられた人の状況は、2次販社の2名が起訴、1名が逃亡中。1次販社とその他販社関係者も処分保留で釈放。今回のケースと同様にメーカーの関与を疑われて検定取り消しになった大東音響の件のように行政処分が行なわれる可能性については、大東音響は関与が認められた起訴猶予処分に対して、ファーストは前述の1名が逃亡中で解決していないために処分保留になっているが、今後は疑いが晴れて不起訴処分になる見通しのため、その可能性は0に等しいとのことだ。

 また、同時期に世間を騒がせた『マジシャン』問題については、当初予定されていた前パネルは販売差止の仮処分が下されたが、現パネルについては北電子からは何のクレームもついておらず、全く問題がないとのこと。ただし、別件である『マジシャン』と『ザ・ゴルフ-30』との問題を混同され、各地で設置承認に関するトラブルが起こっている。この件については、同社が速やかに対応し、開店がずれ込むケースもあったものの、全て導入できているとのことだ。

 今回の事件で、計り知れないほどの大きな損害を受けたファーストだが、ようやく解決の見通しが立った。『マジシャン』も初期ロットが完売し、現在2次ロット受注中とのこと。今後はさらなる活躍をしていくに違いない。
状況説明会は、東京・日本橋にあるファースト本社にて行なわれた。会場には、商標法違反事件と同時期に業界を騒がせた『マジシャン』が。紆余曲折があったが、初期ロットは完売し、現在2次ロット受注中と好調のようだ。
左から、今回の件で大活躍したファースト弁護団・藤田正人氏。続いて、株式会社ファースト代表取締役社長・大島享氏、司会進行役を務めた同社取締役統括部長・高田賢治氏。大島氏は前々日まで勾留されていたが、嫌疑がほぼ晴れて元気そうな姿を見せていた。
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