最後に、吉宗に多大な影響を与えた隠れた名機をご紹介しておこう。その機種とは、2002年9月に大都技研から登場した『シェイク』。BIG中はシフトの持ち越し機能でほぼ毎回711枚獲得で、BIG中の7揃いやJACハズレ、パンクなどが発生すれば1G連という過激なゲーム性で話題を呼んだ機種だ。ただし、RTテーブルは1種類のみのためゲーム性はやや単調で、最大RTが2500ゲームという面で敬遠され、大ヒットには至らなかった。このシェイクのシステムを踏襲・進化させて生まれたのが吉宗で、もしこの機種が生まれていなければその後の吉宗の大ヒットおよび大量獲得タイプST機ブームもなかっただろう。また、ゲーム性だけではなく、高確率演出やBIG中のBGM選択などもあり、演出面でも吉宗に大きな影響を与えているのがおわかりだろう。
このシェイクの遺伝子は吉宗で開花し、以後『押忍!番長』や『秘宝伝』、『真・吉宗』『爺サマー』『忍魂』…へと、姿かたちを変え、発展・進化して引き継がれていっている。吉宗登場以前は大ヒットと言える機種がなく、まだ数あるメーカーの1社に過ぎなかった大都技研がトップメーカーの仲間入りを果たしたのは、この名機の遺伝子の力と言っても過言ではないだろう。 |
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<シェイク>
吉宗の前身機とも言える機種。自身は大ヒットには至らなかったものの、吉宗や以降の機種に与えた影響は計り知れない |
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<押忍!番長>
吉宗を超える大ヒットを記録した名機。A-400タイプとなったものの、ボーナス中の1ゲーム連やシャッター役モノ、高確演出など多くの要素をシェイク・吉宗から引き継いでいる |
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