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原作探訪 第6回 めぞん一刻
感動の長編ラブストーリーをドラマチックに再構築!
 「めぞん一刻」は、1980年の「ビックコミックスピリッツ」創刊号から7年に渡って連載された高橋留美子氏原作のラブコメディ漫画で、アニメや実写作品等のメディア展開がなされ、現在でも根強い人気がある。癖のある住人たちが集まるボロアパート「一刻館」を主な舞台に、冴えない浪人生の五代裕作と管理人の音無響子との恋の行方を描いた長編ストーリーだ。初代『CRめぞん一刻』では、確変継続と共に2人の恋の行方を追ったエピソードリーチが展開していく「ウエディングロードシステム」が話題となった。演出のモチーフとなっているのは原作漫画で、シリーズ第2弾の『〜桜の下で〜』では主要エピソードを厳選しつつ、話数を前作の倍以上に増やしている。今回はこのエピソードリーチ演出全25話のうち、23話の物語の背景を原作の時系列に沿って紹介しよう。
ストーリー紹介
 心優しいが要領の悪い苦労性の青年、五代裕作。上京して古アパートの一刻館で浪人生活を送るが、彼の部屋では毎日のように非常識な住人たちがドンチャン騒ぎ。嫌気が差した裕作は遂に出て行こうと決断するが、新しい管理人として若く美しい未亡人の音無響子がやってくる。一目惚れした裕作は一刻館に留まることに。

 亡き夫に想いを捧げ続ける響子だが、少しずつ裕作の人柄に心を開いていく。しかし、裕作の恋のライバルとして、資産家の御曹司で二枚目の三鷹瞬が立ちはだかる。

 裕作の大学進学後は、無邪気で積極的な後輩の七尾こずえがガールフレンドになったり、教育実習先で受け持ったクラスの女子高生の八神いぶきにラブアタックされたりする等、響子とのすれ違いが続く。2人の恋の行方は…?
キャラクター紹介
エピソード演出紹介
■隣はなにを…!?

変な住人の巣窟・一刻館で、悲しい浪人生活を送る裕作だったが、遂に一刻館を出ようと、管理人室に赴こうとしたその時、新しい管理人として響子が現れる。

…2人の物語はここから始まった!
■桃色電話

響子が瞬のいるテニスクラブに通いだす一方、裕作に七尾こずえというガールフレンドができ、響子と裕作のすれ違いが続く。

物語の時代背景は、インターネットや携帯電話が普及してなかった昭和の終わり間近。加えて、裕作の部屋には固定電話も引かれていなかったことから、数少ない連絡手段として一刻館1階にある桃色の公衆電話が劇中で大きな役割を果たす。
■坂の途中

響子と瞬の結婚話にショックを受けた裕作は、一刻館を出て駅前の「大宇宙ホール」2階の新居へと赴くが、そこには前の住人夫婦が未だ出ていかずに居座っていた。この人妻とデキていると思い込んだ響子は、一刻館に戻りたいと電話してきた裕作の申し出を、すでに空き部屋がないと断ってしまう。

誤解に気付いた響子は再び裕作の新居を訪ねるが、裕作は不在。2人がすれ違いのまま、裕作はもう戻りたくないと、寒風吹きすさぶ夜の街を彷徨う。やがて一刻館へと辿り着き…。
■キッスのある情景

男に振られ、泥酔して一刻館に帰ってきた朱美。

裕作は彼女を介抱するが、キスされてしまう。居合わせた響子が驚き、ふたりを引き離そうとするが、今度は響子が…!
■しわのあるキューピッド

裕作のばあちゃんが同窓会に出るために上京し、そのまま裕作の部屋に居ついてしまう。孫の恋愛を成就させようと奮闘するおせっかいなばあちゃんに、裕作は振り回される。

嫁から帰って来いとの催促の電話を受けたばあちゃんは、連れ戻される前に裕作とデートして欲しいと響子に頼み込む。

そして約束の日曜日がやってくるが、デート現場には一刻館の住人たちが次々と現れ…。
■落ちていくのも

裕作がこずえからマフラーをもらったことがきっかけで、響子と大喧嘩に発展。

口喧嘩の応酬が終わった直後、屋根を修理中の響子は誤って落ちそうになる。

響子を助けた裕作だったが、今度は自分が窓から落ちてしまう。
■愛の骨格

骨折した裕作は入院が長引き、響子が正月返上で身の回りの世話をすることになった。

2人の仲は再び進展するが、今度は瞬が裕作と同じ部屋に入院してくる。
■見栄リクルート

卒業を控え、周囲が慌ただしくなっても、就職活動を始めない裕作だったが、一流企業に就職できれば、響子にプロポーズできると考え一念発起する。

そんな中、響子や一刻館住人たちは、瞬のおごりで高級プールへと遊びに行く。そこでは就職活動中のはずの裕作がボーイのバイトをしていて…。
■体育祭の指導と管理

教育実習期間を迎えた裕作だが、その実習先は響子の母校。そこは響子が高校生の当時、非常勤講師だった惣一郎と出会った場所だった。

裕作は惣一郎の痕跡を探す一方で、担当クラスの生徒のいぶきから猛烈なラブアタックを受けるようになる。

体育祭の準備のたけなわ、響子へ恋の宣戦布告をしたいぶきは裕作を体育用具室に呼び出し、彼を落とすべく強攻手段に出る。
■桜迷路

不可抗力でいぶきの父が紹介した会社の面接を受けられなかった裕作。ならば実力で就活を成功させてみせると意気込んでる裕作のもとに、いぶきの裕作へのアプローチが一方的なものであることを知ったいぶきの父が、孫会社への紹介状を携えてやってくる。

内定した喜びもつかの間、不景気の煽りで会社は倒産、裕作は就職未定のまま卒業を迎える。それは惣一郎の命日が近づく桜の季節の始まりでもあった。
■弱虫

いぶきの恋の徹底抗戦が続く折、茶々丸でのクリスマス会がやってくる。

裕作がなかなか現れない中、いぶきが響子に絡む。彼女は態度をハッキリさせろと迫り、自分に負けるのが怖い弱虫だと響子を挑発する。
■草葉の陰から

嫌いではないが結婚できないと、明日菜に切り出した瞬。そして、彼は縁談を断ってきたことを伝えに響子のもとにやってくる。彼は土曜日に食事に行こうと申し出るが、響子はその日は惣一郎の墓参りだと断る。

来る土曜日、内緒で彼の墓参りをする瞬と同じく裕作が鉢合わせ。そこへ惣一郎の遺族関係者が遅れてやって来て、顔を合わすまいと2人は思わず物陰に隠れてしまう。しかし、瞬の花束と裕作の落し物に響子は気付く。
■あぶない夜

親子水入らずの食事ということでホテルへと誘われた響子だが、それは瞬と結び付けたい響子の母の策略で、響子の実家・千草家と三鷹家の両家顔合せの食事会だった。

響子は、騙されて連れてこられたと知り、電話で裕作に助けを求めるが、裕作はなかなか来ない。

ようやく到着した裕作だったが、響子を見つけることができずにいるところに瞬が現れ、「今夜は彼女を帰さない」と宣戦布告する。
■ワンモア・ピリオド

瞬はついに響子のハートを射止めるべく、勝負に出た。そんな折、酔いつぶれて自宅に帰ってきた瞬を、明日菜が介抱し、一夜を過ごす。

その後、明日菜から妊娠の報告があり、覚悟を決めた瞬は響子に別れを告げる。そして結納もすんだその時、妊娠が2人の飼い犬同士の話だったことを知る。

腑に落ちない瞬だったが、明日菜の一途な優しさに触れ、彼女と新しい家庭を築こうと決心する。
■戸惑いロマンス

OLとなったこずえは、裕作以外の男性からプロポーズを受ける。

戸惑うこずえは後日、響子と連れ立って、裕作のバイト先のキャバレー「バニー」を訪ね、裕作に相談したいことがあると打ち明ける。
■大逆転

裕作は、こずえにプロポーズする気があると彼女に勘違いさせたまま、帰路に着く。

一刻館の玄関先で響子にこずえとのキスの理由を問い詰められる。

こずえの単純な手に引っかかったことを知った響子は、同じ手を使って…!?
■好きだから…

酔ってラブホテルへ転がり込んだ朱美に呼び出された裕作。何事も無く、裕作は酔いが醒め目覚めた朱美と共に外へ出ようとしたところを、こずえに目撃されてしまう。

そのことをこずえから聞かされた響子は茶々丸を訪ね、朱美に真相を聞き出そうとする。そこへ、裕作たちが現れる。裕作に「浮気者、大嫌い!」と罵る響子に、朱美は「自分はそんな物好きじゃない」と伝えるが、響子はそのまま夕闇の寒空の中に飛び出す。朱美に「コート届けたら」と背中を押された裕作は、響子を追いかける。
■本当のこと

こずえが、裕作に会いにバニーを訪ねてくる。朱美の件で誤解していたと謝られる裕作。

バイトが終わった裕作はこずえと深夜の街を歩いてゆく。

自分を嫌いにならないでほしいと言うこずえに、裕作は好きな人がいると答える。
■契り

こずえとの最後の別れを終え、帰宅する裕作。一刻館の住人たちが茶々丸で宴会を繰り広げる中、裕作は1人帰っていた響子と出会う。

抱かれた際に惣一郎の名を口に出してしまったことを悔やみ、管理人室へと逃げこむ響子。

ようやく部屋の中へと入ることを許された裕作は、惣一郎への想いを抱えたままの響子に、自分のやり方でしかできない幸せを捧げることを誓う。
■TEL YOU SWEET

裕作の保育士の合格発表が迫った。

彼は合格報告を兼ねてプロポーズをしようと決心するが、一刻館では住人たちが騒がしいだろうと、電話で伝えることにする。

住人たちが残念会の準備を進める中、1人吉報を待つ響子だが、結果は果たして…?
■約束

ひどい風邪を引いたまま、響子の父が失踪する。公園に佇む彼の脳裏に、幼い響子の思い出が蘇る。

バニーを訪ねた彼は、裕作に「響子をどうする気だ?」と迫る。彼は幸せにすると約束する裕作の言葉に納得できず、怒って出ていこうとするところで倒れてしまう。
■形見

響子が裕作と共に彼の家族に挨拶に向かうが、実家の定食屋は、ばあちゃんの言い付けで営業中。それは嫁に来る響子に普段のままの家族の姿を見せようという、ばあちゃんの心遣いでもあった。

ばあちゃんは裕作に、自分の葬式代として貯めていた大金を、結婚資金にしろと貸し出す。一方、響子へはじいさんから貰った思い出の指輪を贈る。
■桜の下で

3月。挙式を来週に控えた裕作と響子は、惣一郎の墓参りを済ませて彼の実家へ挨拶に向かう。

響子は、一刻館の大家でもある惣一郎の父に、結婚後も管理人を続け、しばらくは裕作と共に住み続けたいと言う。

後日、心の整理をつけるため、遺品を音無家に返すことを惣一郎に断るべく彼の墓へと向かう。

桜の花びらが舞い散る中、そこには、裕作の姿があった。

(C)高橋留美子/小学館
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