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◇初の21世紀会主催「依存(のめり込み)問題・置引き対策研修会」を東京で開催
2015.04.23(Thu) 提供元 ビジョンサーチ

 パチンコ業界の14団体で構成するパチンコ・パチスロ産業21世紀会(21世紀会)は17日、東京都台東区東上野のオーラムにおいて、全国でも初めてとなる「依存(のめり込み)問題・置引き対策研修会」を開催した。運営を、全関東遊技業組合連合会と日本遊技関連事業協会(日遊協)の東京都・関東支部が担当した。ホール関係者に加えて、業界団体役員、遊技関連事業者らおよそ250人が参加した。
 この研修会は、業界を挙げて取り組む依存(のめり込み)問題と置引き対策の“キックオフ大会”として位置づけられており、まず東京での開催となった。今後は業界全体に取り組みの趣旨を啓発するため、全国各地区で順次開催していくことを予定する。
 研修会では、行政講話の後にまず、依存(のめり込み)問題への対策として、日遊協および21世紀会がホールに対して配布した「パチンコ店における依存(のめり込み)問題対応ガイドライン」についての全容と補足説明、そしてホールへの導入が予定されている「自己申告プログラム」の狙いと概要が説明された。また依存(のめり込み)と並んで業界の課題となっているホールでの置引きの防止対策についても、21世紀会策定の「置引き防止マニュアル」を中心に説明が行われた。休憩をはさみ、日本遊技機工業組合(日工組)による今後の遊技機開発についての講演が行われた。また、いわゆる「闇スロ」撲滅についても、ホールに「闇スロ撲滅宣言ポスター」掲示の協力を依頼するなど、業界を挙げて取り組んでいくことが述べられた。
 冒頭、挨拶に立った全日遊連の阿部恭久理事長は、「これから各団体は総会を行うことになるが、そこで業界の持つ課題を浸透させてほしい。この研修会を、業界全体が足並みを揃えて進んでいくきっかけとしたい。我々の業は大衆娯楽であるということを国民に理解してもらうためにも、やるべきことはきちんとやっているのだと示す必要がある」と研修会の趣旨を説明し、参加者の協力を要請した。
 行政講話では、警察庁生活安全局保安課の大門雅弘課長補佐が登壇。「ガイドラインをしっかりと運用していくことはもとより、必要があればさらに実践的なもの、効果的なものに改定していく努力も重要。ホールの現場に携わる店長や従業員の理解と協力が不可欠であり、ホール経営者に各店舗への指導教養をお願いしたい」と述べて、今回の研修会の内容が全国的な取り組みへと波及していくことに期待を寄せた。
 「ガイドライン」については、依存問題プロジェクトチーム(PT)兼ワーキンググループ(WG)リーダーの安藤博文氏が解説。「ガイドライン」の狙いを、依存(のめり込み)のリスクを社会と顧客に開示し、未然に防止することと説明。その上で、「世間から認められる産業になるためには、社会的責任を自覚し、問題意識を持つことこそが重要。ペナルティが無いからやらないという意識では業界はダメになる。ここは業界が一致団結して取り組む必要がある」と訴えた。「自己申告プログラム」については、自己申告プログラム検討会リーダーの茂木欣人氏が講師となって、想定されているホールによるオペレーションの概要を説明した。
 日工組による講演では、金沢全求理事長が登壇。同組合によるのめり込み対策に関わる申し合わせ事項として、大当り確率の下限を320分の1に変更したことや、初回大当りの最低出玉数規定、連続する大当りの出玉期待値の変更について説明した。「新ジャンルの遊技機」についても言及があり、確変中の大当りと大当りの間で小当りが頻繁に発生して出玉を増やすタイプを6月より順次導入していく方針であることが明らかにされ、その具体的な内容については、今月25日と26日に「ニコニコ超会議2015」内にブース出展する日遊協の「パチンコ&パチスロフェスタ2015」で発表すると述べた。(日刊遊技情報)
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