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G&Eビジネススクール体験入学レポート
パチンコ・パチスロ業界唯一の専門教育機関に潜入取材!
 30兆円規模とも言われる巨大マーケット・パチンコ産業。その裏側では、多くの業界人達が働いている。一口に業界人と言っても、その職種は遊技機メーカー・販社や設備機器メーカー、ホール、コンサルタントや業界メディアまで幅広い。読者の皆さんの中にも業界で働きたいと思っている人は少なくないだろう。とは言っても「業界人への道筋」は完全に確立されていないのが現状。どうすればいいのか分からず、混乱している人は多いはずだ。そんな中、注目されているのが「ゲーミング&エンタテインメント ビジネススクール」。SANKYO、Sammy、フィールズの3社による協同出資によって生まれた同校の在校生&卒業生が、第2の就職氷河期とも言われる最中、素晴らしい就職実績をあげているのだという。今回、パチンコビスタ編集部は同校に潜入し、実際に授業を体験。さらに、在校生へのインタビューを敢行した。
パチンコ・パチスロ業界志望者の夢を叶える学校『G&E』
 「今日はお前のたるんだ根性を鍛え治してやる。とりあえず俺について来い」

 編集長が突然理不尽な事を言い出したのは、年の瀬迫る某月某日の出勤直後。この秋に就任したばかりの新編集長は、初っ端から「マジシャンVSジャグラー」を企画して自分に押しつけたという経緯があり、今回もまた何か企んでいるのだろうとついて行くと…着いた先は新宿駅南口から徒歩5分という好立地にそびえる「ゲーミング&エンタテインメント ビジネススクール(以下G&E)」だった。
 G&EはSANKYO、Sammy、フィールズという業界を代表する3社が共同出資して2006年4月に開校した業界唯一のビジネススクールで、パチンコ・パチスロ業界で活躍したいと思う者にとっての近道的存在。就職活動中の大学生や、業界への転職を考えている社会人に人気の学校である。

 …って、これはアレか? 遠回しに退職勧告されているという解釈でいいのか? 「お前はクビだからG&Eで勉強して転職先を探しとけ」って事か? 
 「今日はG&Eさんの御好意で一日だけ体験入学させて貰える事になったから。ささ、入って入って」

 と、編集長に促され、怪しみつつもG&Eに足を踏み入れる。

 まずはスクール説明会があるとの事で実習室なる場所に通された。ここで驚いたのが実習室のつくり。
 ごくありふれた教卓&ホワイトボードとは別にパチンコのシマが2列&パチスロのシマが1列あり、その横にはしっかりジェットカウンターも。ホールの一角をそのまま学校の教室に移動させたかのような不思議な空間で、一般の入学希望者に混じって説明会に参加させて貰った。

 説明によると、G&Eのコースは6種類。開発を目指す「PSプランニングコース」「PS映像グラフィックスコース」「PS映像演出プログラミングコース」、営業マンやホールプロデューサーを目指す「ビジネス&キャリアビジネスマネジメントコース」、営業企画を目指す「マーケティングマネジメントコース」、そして各コースに1年間の基礎過程を付けた「総合エンタテインメントコース」だ。
 この日は「PSプランニングコース」「ビジネス&キャリアビジネスマネジメントコース」の入学希望者が来校しており、各コースの概要と学校全体に関する事が説明されたのだが、中でも自分が特に耳をそばだててしまったのは、卒業生達の就職実績。

 出資元であるSANKYO、Sammy、フィールズの3社の他、平和、北電子、大都技研、ニューギン、マースエンジニアリング、ゲンダイエージェンシーといった名だたる業界大手企業の名が並んでおり、思わず唸らされる。
 今回の取材が編集長からの遠回しな退職勧告だったとしても、ここで本気で勉強すれば何とか…という考えが頭をよぎったが、今は深く考えない事にした。

 で、説明会は終盤に差し掛かり、希望コース別のカウンセリングが行なわれた。とりあえず自分は開発系に興味があったので、「PSプランニングコース」を希望。ちょうどこれから授業がはじまるとの事だったので、それまで実習室に置いてあった『カイジ2』で遊ばせて貰った。ホールデビュー前の新機種がそのまま教材になっているという点もG&Eの面白いところだ。

 あれ、そういえば編集長は…と思ったらG&Eのスタッフと談笑中。何やら話し込んでいると思ったら…

 「一番女性比率が高いコースって何ですかね? 『マーケティングコース』? わかりました、じゃぁ僕はそのコースで」

 ってアンタも体験入学するんかい。しかも女目当てで…。

 とりあえずアホ編集長は放置して、教室に向かいますか。
▲PS映像グラフィックコースの生徒がデザインしたパチスロ用のキャラクターや絵柄。そのまま商品化できそうな見事な出来栄えだ。

 という事で実習室を出て「PSプランニングコース」の授業が行なわれる教室に足を運ぼう…と思ったら視界に飛び込んできたのは廊下の壁に配置されたインフォメーション・ボード。講義やオリエンテーションの案内のほか、G&Eの生徒限定対象の求人情報なども掲示されており、非常に使えそうな感じだ。こういうささやかな気配りもビジネススクールならでは、ですな。

(C)武論尊・原哲夫 (C)Sammy (C)2008 lucasfilm Ltd.&TM. All rights reserved.
開発者を育成する「PSプランニングコース」の授業に潜入!
 さて、そんな訳でいよいよ「PSプランニングコース」の実際の講義に潜入。自分が教室に入ると、既に数十人の生徒さんが着席しており、ノートパソコンとテキストを開いていた。

 今日の講師を務めるのは某出資メーカーから来た企画者の方。第一線で活躍する現役の業界人から直接指導を受けられるという点は、G&Eの最大の利点と言えよう。
▲開発者を目指すプランニングコースのカリキュラム。この日は19回目となる演出の授業が行われた。
 気になる講義の中身はというと…この日行われたのはパチスロの演出に関するものであったが、本日講師を担当したメーカーから、「G&Eの講義は、直接私たちのノウハウを伝えるものとなっているため、授業内容の公表は控えてください」と言われてしまいました。ん〜、残念。

 ま、あれだ。ぶっちゃけて言うと、どうやったらより面白い演出の台が作れるかって授業でした。実際の台を例に出しての説明は非常におもしろく、勉強嫌いの自分にもわかりやすかった。

 授業の後半は、各自に貸し出されたPCで講義内容の演習。わからないところがあれば、すぐに側に来て教えてくれるので安心だ。

 実戦に即した形の講義形式は「授業」「勉強」というよりも「パチスロづくり教室」に近い印象で、楽しみながら勉強できる授業スタイルという印象を持った。

 さて、編集長はどうしてるかなぁと別の教室を見に行くと…ちょうど授業を終えて出てきたところ。どうだったのか聞いてみよう。

 「いやぁ面白かったぞ。お前知ってる? TAとかB1Y」

 「それ、多分BAとT1Yですよ」と口から出そうになるのを堪えつつ、編集長の話を聞く。
 「TAはアレな、あの…ツインエンジェル。で、B1Yは…『ビール1杯よんひゃくえん』」

 全くもって意味が分からないよ、編集長。ていうか、講義の内容を全然聞いてなかったんだね、編集長。そういうくだらない語呂合わせを考えたり、女子大生の後ろ姿を見つめたりしながら講義時間を過ごしていたんだね、編集長…。
▲こちらはマーケティングコースの授業。ホール経営の知識を勉強していた。

(C)GAINAX・カラー/Project Eva. (C)Bisty (C)福本伸行/講談社 (C)Sammy (C)RODEO (C)Sammy
G&Eの秘密を探るべく在校生に直撃インタビュー
 「んー、しかし、アレだな。やっぱり説明会や授業を見ただけじゃわからんな」

 編集長がこの後に及んでとんでもない事をのたまった。俺の今日一日の頑張りは何? ていうか、あんた、授業中に女子大生の後姿しか見てないのに、わかるほうがすごくね?

 「それにいくらでも景気の良い事が言えても、実際に就職できるかなんてわかんねぇよな。おい、お前、本当のとこどうなのか、生徒さんに聞いてこいよ」

 は? しかも、せっかく取材させてもらってるのになんて失礼な事を言うんだ、アホなのかこいつは、とは思いはするものの確かに一理はある。記事にして嘘でしたじゃビスタの信用に関わりかねない。ここは久しぶりの勉強で頭が疲れきってはいるものの、もう一頑張りしてみるか。早速、あの青年に…

 すいませーん、ちょっとお話を…って、痛っ! 何すんだよ

 「おい、男に聞いてどうすんだよ? 女の子に決まってんだろ! ほれ、あそこに俺好みの女の子がいるだろ! さっさと声かけてこいよ。つか、始めから察しろ、ボケ!」

 うるせー、バカ。たまにはマシな事を言ったかと思えば、ただ可愛い女の子と話がしたいだけじゃねえか。しかし、こうでもしなきゃ若い女の子と話す機会がもてない中年をかわいそうに思い、ダメ元でお願いしてみると……意外にもOK。確かにまだまだ気になる事はいっぱいあるので、この際だから、色々と聞いてみよう。

 この不純な動機のインタビューに快く応じてくれたのは、「PSプランニングコース」に通う大学4年生の今田由希さん。それでは、早速お願いしまーす。
――いきなりなんですが、G&Eに入学したきっかけを教えてください
今田由希(以下、)「はい。わたしは今、大学4年生なんですが、おもちゃ業界やパチンコ・パチスロ業界といったエンタテインメント業界の企画職に就きたいと考えて就職活動をしている時に、この学校を見つけたんです」

――なるほど。基本的に女性の志望者が少ない業界だと思うんですが、今田さんもパチンコ、パチスロを?
:「はい、大好きです。うちは家族全員が打つので、その影響で打つようになったんです」

――それで自分でもおもしろい機種を作ってみたいと思ったんですね?
:「そうです。でも、おもしろい機種をというのはもちろんなんですけど、もっとたくさんの人が楽しめる機種を作りたいなぁ…と思って」

――というと?
:「たとえば、まだ女性の参加人口はすごく少ないと思うんです。実際に女性が『打つ』と言うと驚かれる事が多いんです。だから、もっと女性も気軽に抵抗なく遊べる機種を作りたいんです。あと、今の機種は難しいものが多いので、もっと始めたばかりの人にもわかりやすい機種を作って、より多くの人に楽しんでもらいたいと思っています。そうやって、たくさんの人に楽しんでもらって業界に残っている悪いイメージを払拭できたらなぁ…と思っています」
――なるほど、大きな目標を持っていますね。ちなみに今田さんが好きな機種は?
:「エヴァンゲリオンです」

――それはパチンコ・パチスロのどっちですか?
:「パチンコです。もともとパチンコの方を打っていたので。でも、この学校に入って、パチスロの楽しさも覚えました」

――それは『勉強』してますね。で、実際、ここの勉強はどうなんでしょ? 役に立ちそうですか?
:「はい、講師として教えてくれるのが実際に現場で活躍している方で、実体験に基づいた話をしていただけるので、とてもためになっています。良い事ばかりじゃなくて、『こんなところがつらい』『失敗した』とかも話していただけるので、とても参考になります」
――自分の好きな機種の開発者の話が聞けるっていうのはすごいですね。
:「はい、わたしみたいな大学生は、社会人の方と接する機会が少ないので良い経験になります。特に自分が憧れている業界の人と話せるので…。それに授業がとても実践的というのも魅力だと思います」

――たとえば?
:「講義だけじゃなくて作業もありますし、実際に企画書を作ってメーカーの人の前で発表とかもあるんです」

――おお、でも、それって企画が良くてパクられる心配もあるんじゃ?
:「それはないですよ。でも、その場で『君、今度うちの面接に来なさい』と言われてそのまま採用になった人はいるらしいですよ」

――この学校に通えば本当に『業界人』になれるんですか?
:「はい。こういった勉強ができる場所は他にないですし、この業界に入りたいと考えているなら絶対有利だと思いますよ。実はあたしもフィールズさんから内定をもらってるんです」

――それは、おめでとうございます…って、あれ? でも、まだ受講途中ですよね?
:「はい。でも、この学校はただ勉強を教えてくれるだけじゃなくて、就職活動のサポートもしてくれるから、在学中に決まる人のほうが多いんですよ」
――て事は、他の生徒さんも?
:「はい。クラスでもう就職活動を終えている人も多数います。会社は様々ですが、業界の企画・開発職に決まっている人がほとんどです」

――生徒さんはどんな人が多いんですか?
:「あたしは昼のコースに通っているんですが、年齢的に多いのは大学3年生から20代後半の人ですね」

――なるほど。今田さんのようにセカンドスクールとして、入学される方が多いんですね?
:「はい。あ、でも、パチプロでお金を稼ぎながら通ってる人もいますよ。それにあたしが通うクラスは平日の昼なので少ないですけど、夜のクラスや土曜日のクラスは社会人の方も多いみたいです」
――クラスの雰囲気はどうなんですか?
:「とても和気あいあいとしていますよ。みんな仲が良くて、この前も企画書の発表があったんですけど、終わった後は打ち上げで飲みに行きました。休み時間なんかはいつもパチンコの話で盛り上がっていますし、クラスの仲間で一緒に打ちに行っている人もいるみたいです。とても楽しいですよ」

――いいなー、青春って感じで楽しそうですね。
:「とは言っても、みんな夢や目標を持って入学しているので、授業中は真剣ですよ。授業後も講師に質問に行く人も多いです。その姿を見てあたしもがんばらなきゃって刺激になるんです」

――なるほど。仲間であり、ライバルといった様子で切磋琢磨できる良い環境なんですね。
:「はい、就業後もみんなに負けないように良い機種を作りたいと思っています」

――ありがとうございました。今田さんやここの卒業生がすごい機種を開発してくれるのを期待しています。
:「はい、がんばります!」


 「いやー、良い子だったな。それに良い学校だったな。こうやって人材が育って、これからの業界を背負っていく訳だ」

 おいおい、インタビュー中、今田さんをガン見してただけの男が何きれいにまとめようとしてんだ。御託はいいから、ちょっとは仕事してくれよ。

 「じゃぁ俺はこれで直帰するから。お前は編集部に戻って、今日の体験記書いといて。締切は明日な」

 え? え? これを一人で? とりあえずクビではなさそうな感じだが…この上司にどこまで付いていくべきかは考え中。あ、G&Eさん、自宅宛に入学案内をお願いします…。
編集後記
 以上で今回の『G&Eビジネススクール』特集は終了となる。開校以来多くの企業に人材を送り出す、その秘密がおわかりいただけただろうか。年々、評価を高めている同校は、2009年4月にいよいよ名古屋校が開校となるという。今後も多くの人材を輩出し、業界の発展に一役買ってくれるに違いない。

 さて、冒頭部分でパチンコ業界について「30兆円規模」という言葉を用いたが、厳密に言うと少々誤りがある。パチスロの不振に端を発した業界不況が長引く中、マーケットの規模は「30兆円〜」と呼ばれた時代よりも縮小しているからだ。業界の未来について「明るい」と書けば、それは嘘になるだろう。

 だが、我々パチンコビスタ編集部は業界の未来を「真っ暗」とは思っていない。いや、我々だけでなく、業界人達は皆、光明の差す日を信じてパチンコ・パチスロの未来を見つめているはずだ。もし読者の皆さんの中にパチンコ・パチスロを変える情熱とアイデアがあるのなら、それを是非、業界の未来に届けて欲しいと思う。
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